梅雨時の外壁塗装ってできる?天候が工期に与える影響とは
梅雨の時期でも外壁塗装工事を行うことができます。むしろ、職人の手が空いていることもあるため、すぐに塗装工事をやってもらえることもあるので、他の時期に塗装工事を依頼するよりも得することもあります。
ただ、梅雨の時期の塗装工事ではいくつか注意すべき点があるので紹介します。
外壁塗装は天気に影響されやすい
外壁塗装は外で行う工事なので、天気にも影響されます。
雨が降っている日は塗料が流れてしまう恐れがあるので塗装することはできません。また、気温が低い日も塗料が乾かないので塗装は難しいです。
また塗装工事を行う職人さんの仕事の効率も季節により異なります。
真冬は凍えてしまい、手元が狂って施工精度が下がることもあります。
逆に真夏は暑すぎて、熱中症に注意しながらの作業になります。
真冬や真夏といった極端な気候の時期は避けたいところです。
梅雨の時期は外壁塗装はできない?
では、梅雨の時期は外壁塗装を行うことはできるのでしょうか?
梅雨の時期における天気の特徴は次のとおりです。
- 雨の日が多い。
- 湿度が高い日が多い。
- 気温が暑すぎず、寒すぎない。
梅雨の時期は雨の日が多いので、外壁塗装に向かないと思われがちですが、実は、雨が降っていない日なら、むしろ、外壁塗装がやりやすい時期です。
というのも、気温が暑すぎず、寒すぎないため、塗装工事を行う職人さんが働きやすいからです。
外壁塗装ができない気候条件とは?
梅雨の時期は比較的仕事しやすいとは言え、雨の日は塗装工事を施工することはできません。
公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版にも、塗装工事の施工管理について次のように書かれています。
18.1.6 施工管理
(1) 気温が5℃以下、湿度が 85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない。
ただし、採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない。
梅雨の時期は気温が5℃以下になることはありません。
ただ、雨が降ると湿度が100%近くになるため、「湿度が 85%以上」という塗装工事を行えない気象条件になってしまいます。
逆に言えば、雨さえ降らなければ、梅雨の時期は、むしろ、外壁塗装に適した気象条件と言えるのです。
梅雨の時期に外壁塗装する際の注意点
梅雨の時期に外壁塗装する際は、雨と湿度に注意することが大切です。
塗装工事を行う日だけでなく、その前後の日も雨が降らないという条件で塗装工事を行う必要があります。
前日に雨が降った場合は、外壁や屋根が乾燥しておらず、塗装できないことがありますし、塗装直後に雨が降ってしまうと、仕上がりに影響が出てしまいます。
梅雨の時期に行う外壁塗装で注意すべき点は次のとおりです。
・ムラが生じやすい
外壁塗料の塗装では、塗料を均一に塗るとともに、乾燥させるときも均一に乾燥させることで、ムラが生じることを防いでいます。
しかし、塗装した後で雨が降ってしまうと、雨が当たった部分とそうではない部分が生じてしまいます。
すると雨が当たった部分は乾燥しにくくなり、ムラが生じやすくなってしまいます。
そのため、梅雨の時期に塗装する際は、塗装工事を施工するときだけでなく、施工後もある程度乾燥するまでは雨が降らない日を選ぶことが大切です。
・塗膜に膨れが生じやすい
塗装したばかりなのに塗膜に膨れが生じることがあります。
これは、外壁に結露が生じやすい日に塗装してしまったために、塗膜の内部に水分が増えて、それが外に出ようとして膨らんだものです。
こうした現象が生じることを防ぐために、下塗り、中塗り、上塗りの工程では、外壁が完全に乾いてから塗装することが大切になります。
梅雨の時期は工程の合間に雨が降ることもありますが、塗装の工程では、外壁をしっかりと乾燥させてから次の工程に進むことが大切です。
・塗膜が剥がれやすくなる
塗装したばかりなのに塗膜が剥がれてしまうことがあります。
その原因は、下地と塗料の相性が悪いといった塗料の選定が原因のケースが多いですが、湿気の多い梅雨の気候が原因のケースもあります。
外壁がジメジメしている時に塗装工事を行っても塗料の密着性が悪いので、乾燥した後、塗膜が剥がれやすくなってしまいます。
例えば、乾燥していない濡れた木材同士を接着剤でくっつけようとしてもくっつかないのと同じ理屈です。
そのため、梅雨の時期に塗装工事を行うときは、施工する日の湿度が85%以下であることを確かめる必要があります。
梅雨の時期 雨の日でもできる工程もある?
雨の日にできない工程は主に塗装作業です。それ以外の作業なら、雨の日でも行うことは可能です。
塗装工事の工程は次のとおりです。
- 足場の架設と養生
- 高圧洗浄
- 下地調整(下地修理)
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 後片付け
このうち、下塗り、中塗り、上塗りの工程は、雨の日に行うことはできません。
また、下地調整(下地修理)でも、コーキング(シーリング)の打ち替え作業やひび割れを埋める作業は、壁面が乾燥していないとできないため、やはり、雨の日はできません。
逆に言えば、それ以外の工程は、雨の日でも行うことは可能です。
天気予報を確認し、晴れ間が続く日を調べその日に塗装作業の工程を一気に行えるように、その前後の日をその他の作業に当てるという形にすれば、梅雨の時期でも塗装工事を行うことができます。
梅雨の時期の塗装工事でよくある誤解
梅雨の時期は外壁塗装ができないという話に代表されるよくある誤解について解説します。
・梅雨の時期は外壁塗装ができない
梅雨の時期は外壁塗装ができないと思われるかもしれませんが、これは完全な誤解です。
既に述べた通り、「気温が5℃以下、湿度が 85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当」といった条件下でなければ、塗装工事はいつでも行うことができます。
こうした条件下になるのは、雪国で雪が積もった冬の時期です。
兵庫県尼崎市周辺は、冬の時期でも雪が積もることはめったにないので、基本的にいつでも塗装工事を行うことができます。
もちろん、梅雨の時期も雨が降っていない日に塗装工事を済ませてしまえば、問題ありません。
・梅雨の時期に塗装すると雨で塗膜が流れる
塗料は水性塗料と油性塗料があります。
水性塗料は塗料の成分と水分が混じったもので、水分が蒸発してしまえば、塗料がしっかりと外壁に密着するので、その後、雨が降っても塗膜が流れることはありません。
仮に塗膜が流れるとすれば、塗料の色が混じった水たまりができているはずですが、そのような現象が生じていなければ、問題はありません。
また、油性塗料はシンナーなどの有機溶剤が混じった塗料で、これらの有機溶剤が揮発することで塗膜が固まります。
有機溶剤は水分と比較しても揮発しやすいことから、湿度の高い時期でも問題なく塗装できますし、その後、雨が降っても塗膜が流れることはありません。
ただ、臭いがきついことから、塗装工事では、近隣への配慮が必要な塗料です。
・梅雨の時期は外壁塗装をやっていない
梅雨の時期でも、塗装工事業者は外壁塗装をやっています。ただ、繁忙期と比べると暇になる塗装業者も多いようです。
やはり、梅雨の時期の外壁塗装は避けたほうがいいというイメージがあるため、この時期を避けるお客様も多いのでしょう。
梅雨の時期に塗装工事を行うことのメリット
梅雨の時期に塗装工事を行うことにはメリットもあります。
塗装業者としては、梅雨の時期は閑散期になることもあるため、依頼を受けたら、すぐに対応できることです。
おまけに、雨があまり降らない時期が続けば、すぐに塗装作業を行うことができるので、結果として、依頼から塗装工事を終えるまでの期間が短くなるケースもあります。
このあたりは、運次第ということになるでしょう。
梅雨の時期に塗装工事を行うことのデメリット
梅雨の時期に塗装工事を行う場合は、雨の日は塗装作業ができないため、どうしても工期が延びがちです。
ただ、雨が降らない日が続けば、一気に塗装の工程を仕上げてしまうため、スムーズに塗装工事を終えられることもあります。
このように天気に左右されてしまうことが梅雨の時期に塗装工事を行うことのデメリットと言えます。
まとめ
住まいの総合病院は、兵庫県尼崎市や東大阪市で雨漏り修理、水漏れ修理、外壁塗装、屋根塗装工事などの住宅にまつわる総合的な補修やリフォームの工事を手掛ける職人直営のお店です。
中間マージンが掛からないので、本当に住宅のリフォームに必要な費用だけで工事を行うことができます。
塗装工事に関しては、一級塗装技能士の資格を有する職人もおり、現在の屋根や外壁の状況に合わせた塗装や修理を行わせていただきます。
梅雨の時期に外壁塗装や屋根塗装工事ができるのかお悩みの方も、お気軽にご相談ください。